わたしのとっておき

『11人いる!』

萩尾望都

作品概要、あらすじ

萩尾望都 作『11人いる』(小学館)

50

1

11

SF漫画の金字塔とも評される萩尾望都の傑作漫画。1975年に描かれていますから、50年前の作品になりますが、今読んでも全く古さを感じません(これはあらゆる名作・名曲に共通しますね)。舞台は遥か未来、地球を含むさまざまな星系人たちが盛んに交流や貿易、時に衝突を繰り返す世の中です。400年前に1つの星に地球系が中心となって設立された「宇宙大学」は、宇宙一の名門大学として名を轟かせており、各星区きっての優秀な学生たちが学んでいます。3次まである入学試験は2年半に1回行われ、最終実技試験に臨んだ「11人」の受験生がこの漫画の主人公です。この先はネタバレになるので是非読んでいただきたいのですが、駆け引きや疑念を乗り越えて、主人公たちが信じ合い助け合う様子に、時空を超えて人の心を捉えるものは、きっと変わらないことに気付かされます。読むたびに爽やかな勇気と感動をもらえる一冊です。

小学生から大人まで

宇宙が好きな人、地球にいるのがイヤになった人、
最近ドキドキやハラハラが足りていない人

医師

白杉由香理    

青山学院大学文学部卒

社会福祉法人三井記念病院血液内科科長。医学博士。米国内科学会フェロー。
青山学院大学文学部教育学科心理学専修コース卒業後、日本ビクター株式会社勤務を経て、東海大学医学部2年に編入学。
1995年に卒業。

東海大学医学部付属病院(伊勢原市)で血液腫瘍内科准教授、外来化学療法室長、臨床研修部次長を兼務した後、2020年より現職。日本内科学会専門医・指導医、日本血液学会専門医・指導医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医・指導医。専門分野は血液内科学、臨床腫瘍学(がん薬物療法)。

青山学院大学在学時にはグリーンハーモニー合唱団で活動し、合唱は現在も続けている。