わたしのとっておき
『恋』
小池真理子
作品概要、あらすじ
小池真理子 著『恋』(早川書房 1995年刊)直木賞受賞作
連合赤軍が浅間山荘事件を起こし、日本国中を震撼させた一九七二年冬。当時学生だった矢野布美子は、大学助教授の片瀬信太郎と妻の雛子の優雅で奔放な魅力に心奪われ、かれら二人との倒錯した恋にのめりこんでいた。だが幸福な三角関係も崩壊する時が訪れ、嫉妬と激情の果てに恐るべき事件が!?
(Hayakawa Onlineより)
15
15歳がわたしの転機でした。高校受験を控えた大事な時期に貪るように
本を読みました。モーパッサンやジッドなどのフランス文学や
松本清張や梶山季之などの推理小説。そのとき漠然と「将来、書く仕事に就きたい」
という思いがこみあげてきたのです。その15年後、念願叶って30歳で作家デビューしました。
青春真っただ中にいる人、過ぎ去った青春時代を振り返りたい人に読んでほしい。
進むべき道に迷ったとき。誰かと自分を比べて自己嫌悪に陥ったとき。
そして、恋を予感したとき。
小説家
新津 きよみ
青山学院大学文学部卒
長野県生まれ。青山学院大学卒。旅行会社や商社勤務を経て、1987年に横溝正史賞の候補に。1988年『両面テープのお嬢さん』で
角川書店よりデビュー。2018年『二年半待て』で徳間文庫大賞を受賞。『女友達』『トライアングル』『ふたたびの加奈子』など多くの作品が映像化されている。巧妙な心理サスペンスや質の高いホラーに定評があり、短編も数多く発表している。
著書に『夫が邪魔』『セカンドライフ』『夫以外』『妻の罪状』『なまえは語る』『始まりはジ・エンド』『ただいまつもとの事件簿』『猫に引かれて善光寺』などがあり、『おひとりさま日和』『おいしい旅 しあわせ編』などアンソロジー参加作品も多い。
郷里の信濃大町観光大使を務めている。