わたしのとっておき

『娘時代―ある女の回想』

シモーヌ・ド・ボーヴォワール/文 朝吹登水子/訳

作品概要、あらすじ

シモーヌ・ド・ボーヴォワール(朝吹登水子訳)『娘時代―ある女の回想』紀伊國屋書店
シモーヌ・ド・ボーヴォワール(朝吹登水子・二宮フサ訳)『女ざかり―ある女の回想』紀伊國屋書店
シモーヌ・ド・ボーヴォワール(朝吹登水子・二宮フサ訳)『或る戦後』紀伊國屋書店
シモーヌ・ド・ボーヴォワール(朝吹 三吉・二宮フサ訳)『決算のとき―ある女の回想』紀伊國屋書店
全ておすすめです。

150

座右に置いている愛読書はたくさんありますが、実在の人物が自らの歩みを振り返った回想録には特に勇気づけられます。どんな人物であれ、最初からその人の人生がそうなると規定されていたわけではなく、その時々の時代状況や置かれた家庭環境の中にあっても、自分自身が選び取った結果として切り開いた道や人間として成長した軌跡こそが、その人の人生を形作っているからです。
大学生の私にとって、期待の150パーセントの力を与えてくれた本です。

私は大学4年生のときに読みましたが、高校生でも十分読めると思います。高校生から大学生、特に女性の方に。

自分の進路について思い悩んだり(皆そうだと思いますが)、壁に突き当たったりしている時に。

青山学院大学教授

申惠丰

青山学院高等部~大学法学部卒/法学部

青山学院大学法学部公法学科卒業。学部時代は厚木キャンパスへの通学に苦労しつつも、図書館に通いつめ、ゼミでは素晴らしい指導教授(菊地元一先生)に恵まれ大学院進学の道へ。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。博士論文を基にした『人権条約上の国家の義務』(日本評論社)で安達峰一郎記念賞受賞。著書に『国際人権法―国際基準のダイナミズムと国内法との協調〔第2版〕』(信山社)、『国際人権入門―現場から考える』(岩波書店)、『友だちを助けるための国際人権法入門』(影書房)など。大学院で出会った国際人権法という分野の魅力にはまり、今も気持ちだけは大学院生のまま、探究を続けている。